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2019/02/21
老々介護→老々相続で抱える問題点
最近、こういう事例が増えてきています。
「両親は、実家で二人暮らし。でも片方が介護しています」
いわゆる老々介護ですね。
この後起こるのが、相続で、元気な方が先に亡くなることも頻繁にお聞きするようになりました。
「父の方は、もう施設に行っていて、でも、認知症初期の段階で遺言書を書いて貰っています。そのときに、医師の診断書(判断能力はあるという診断書)も貰っています」
「私(=子ども)が成年後見人になるときに、先に遺言書を書いて貰いました。」
「 〃 〃 、兄弟で話し合って、先に、○△の口座は世話する私のものということで話合っています。」
●親・兄弟 より、義理の兄弟が一番やっかい
ま、親子の関係・兄弟関係、世の中いろいろですから、どれがベストでどれがベターというのは無いのですが、兄弟姉妹のその配偶者が口を出す! これが一番やっかい。
もちろん、法的には、公正証書遺言とかで元気なうちにまとめておくっていうのが正攻法ではありますが、ま、いろいろなパターンがあるわけです。
でもって、最近さらに困ったなぁ、というのが、、、子どもの方が先に亡くなるというパターン。
・・・いや、割とあるのですよ。
だって、親が90歳・子どもが70歳とか普通にあるでしょ。
90歳の親が元気で、70歳の子どもの方が認知症、なんて言う場合もあるのです。
(こういう場合、親は、まず、「元気にあちこち行って手続きできる人」、なんて言う状況の人はあまりいません。)
↑
これに、嫁さんや夫の口出しがあって、かつ、兄弟仲が悪いとかなるともう最悪です。
相続権の無い「嫁さんが義父母を介護」、というのも良くもめるパターン。
(→最近は、裁判すれば、介護寄与分も認める方向にありますが。)
でも普通は、裁判までいかずに、なんとなく、「損した感じ」で終わるパターンが多いように思います。
だから、エンディングノートはオススメです!
もちろん、正式な遺言書はもっとオススメ(公正証書遺言は最強です)
(裁判まで行くのは、よほど財産が多くて、かつ、死亡直前に遺言書を書かせたんじゃないかと疑うような場合が多い、かな?)
・・・仲の悪くない兄弟ならば、エンディングノートで、気持ちをしっかり残せたらいいと思います。
親は平等に!と思っていても、子どもは違う場合もあるのです。
例えば、孫の数が違う・結婚式(の援助)が違う・学費が違う
100%平等を何をもってそう考えたのか、と言う気持ちも大事なのです。
<例えば>
長男→実家の不動産
次男→賃貸駐車場の土地
長男の方が財産価値が高くても、長男は「賃料の入る駐車場貰って、アイツは良いなぁ」とかひがんだり、とか。
●ベスト・ベターな方法は、それぞれ違う
上で書いたように、子どもの方が先にというパターンも最近は珍しくありません。
この時、相続権の順番が変わります。
普通は、子どもが先に亡くなれば親が一番・途方もなく、気落ちすると思いますが、これが、「親の反対を押し切って結婚した相手」とか「長年音信不通の・・・」だったりすると、もう大変。
まぁ、いろんなパターンがあって、もめるときは、普通の兄弟でも、
「兄ちゃんは国立大、弟は予備校に行った上に私立大+下宿」とか、ま、そんなこんなで簡単にもめます。
お互いどこから見ても「ご老人」の年齢同士で揉めるわけ。
とても悲しいことです。天国の親がどう思っているか?
(しかも大抵は、その間の介護費用・介護時間の話がつきまとう)
●過去にあった、とても悲しいご相談
以前、とても悲しいご相談がありました。
先に子どもを亡くされたのです。で親は気力がなくなって、茫然自失。
日々、生きている実感がない、、、というか、それ以上の生活。
→ 極度の鬱というか、周りの援助が必要な状態になった。
一番身近な親戚でも、会ったのは随分昔。
→ 兄弟も老々ならば、動けるのはその甥や姪、あるいは、近所の人
だけど、これ、法的には赤の他人なので、大したことができません。
それだけに、老々介護になれば、その後、どうするか?
ほんの少しは考えておいてくださいませ。
(これも豊かな老後のひとつの要素だと思っています。)
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