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富を作りだす老後(その6)【連載】
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2018/09/09

富を作りだす老後(その6)【連載】

『富を作りだす老後~6つの選択』

◆老後の選択5 配偶者が倒れたら、そして、亡くなったら

   悪いケース;
        「妻が亡くなった」「夫が亡くなった」
          → これからどうする? どこに住む?
 
  “老々介護”という言葉を聞くようになりました。
 こういうときに世話をしていた方が亡くなるとたちまち困ることになります。何を隠そう、私自身もこれで会社を辞めました。今で言う介護離職です。私の場合は、父が亡くなり、障害者の母が残りました。こういうケースの人は大勢いらっしゃるでしょう。
 
 

●老々介護のあとに・・・

 
 老々介護とまで言わなくても、夫婦ふたりいるから何とか家庭が回っているというご家庭は、若夫婦でも老夫婦でもあちこちにいらっしゃると思います。しかしやはり深刻になるのは、超高齢老夫婦の場合。
 
 もっとも二世帯・三世帯住宅も増えていますし、親戚兄弟が近くにいてその援助で生活が回っている家庭も多いでしょう。でも、今、一人暮らし世帯はどんどん増加中で、中でも高齢者の一人暮らしが増えています。
 
 老夫婦だけの世帯で、片方が亡くなると・・・
 
 生活が激変します。家事が全くできないとか、買い物や病院に行けないとか。さらに、ファイナンシャル的には、まず、世帯の収入が変わります。
 健康保険や税金は貰った所得によって決まるので、世帯収入が減ればこれらも減ります。しかし、固定資産税は地価で決まります。年収にはよりません。
 まぁ田舎なら固定資産税もわずかでしょうが、都会の一等地だと
 
  -- 遺族年金で六割の収入になったのに、
  -- そのうちの三割が固定資産税に消える
 
なんてこともあり得ます。
 
 さらに、どこに行くにもタクシーだ! と出費が増えたり、家事ができないからとヘルパーを頼んだり。
 
 なかなか、元気なうちにこのような事態を考えるのは大変でしょうが、すこしくらいは、考えておいていただきたいな、と思うのです。
 

●誰かの近くに住むというパターン

 
 配偶者の死亡と同時に、子ども近くに引っ越す/子どもが近くに引っ越してくる、こういうパターンは増えているように思います。
  
 さらに最近はやりの、サービス付き高齢者住宅。あるいは、ちょっと高価ですが、介護付きホーム。
 
「親はまったく遠く離れたところのホームに」という例はほとんどお聞きしません。「田舎から、こちらの近所のホームを探しました」
「同居しました」
「私が引っ越したのですが、結局地元のホームに入ることになりました」
 
 こういうパターンの方が多いです。このとき問題になるのがFP的にはやっぱりお金!
 
 自宅を売る人、自宅を売る前提でお金を借りる人(不動産ローンやリバースモーゲージ)、もちろん、それだけのお金を最初から準備している人、貯金すべて引き出す人。
 いろいろなケースがあります。いくつか、ご紹介します。
 
 

●自宅を売って現金化・年金内の賃貸へ

 
 とある70歳くらいの方です。子どもさんは出て行かれて夫婦二人暮らし。だけど片方が亡くなった。
 まだまだ体力的にも頭も元気!
 
 広すぎる自宅、隣の家まで遠い自宅をもっているよりも、便利な市街の賃貸の方が楽♪ それに現金が増える!
 年金内で住める賃貸なら、現金はそのまま残せるし、介護状態になったときに足りない分の貯金だけ残しておけば、のこりはお小遣い。元気な内に使っちゃおう!
 
 これ、今までは、どうしようもなくなってから最後にホームへ・自宅売却、というパターンが多かったのですがそれを先取りしたパターンです。
 これも最近では有りかな・こういう人もこれからどんどん増えるだろうな、と私、思うようになってきました。
 
 これを考える時のポイントは、二つあります。
  (1)いつまでも一人生活は無理だな、と自覚
  (2)「自宅への愛着・自宅周辺でのコミュニティの重要性」
です。
  →これらを考えた上でなら、こういうのも一つのお金の使い方かな、と思います。
 

●十年先・二十年先も考えよう

 
 配偶者が亡くなった時、本人がまだ元気なときには、まず
「これからどうしよう」
というのが一番の心配事になります。このとき、自分がこの先どうなるか、分かっていない人がとても多いように思います。「ま、何とかなるだろ」というケースですね。
 
 ほとんどの場合、「何とかならなくなったとき」に周囲の子どもなり親戚・親族の人が困ることになるのですが、できればこういうのは避けて欲しい。そのための計画も作っていて欲しい、というのが私の願いです。
 
 しかも、私の理想はつづきます。
 介護4や5になっても、その中でも幸せな暮らしができること!
 
 自分が介護4や5の状態って、みなさん、諦めていませんか? どうなっても自分じゃ分からないんだから、とか。
 それでも、その人の生活はつづくのです。ここ忘れないでください。
 
 もちろん、介護4や5での幸せな暮らしは、その前の暮らしとは全然違うものになるでしょう。
 認知症になってもいつもニコニコしていられる暮らしとはどんな暮らしか?
 
 実はこれ、まだ私の中で答えが出ていない、課題事項です。
 でも、自分自身も周りの人も、介護4・5なら諦める! なんてことはしたくないし、この時の幸せな生活って何だろう? 判断能力が多少無くても、毎日、笑っていられる生活がいい。
 
 何か知らないけど、怒ってばかりいる人にはなりたくない。そう思っています。例え寝たきりでも、残された能力で上品な自己表現ができればなぁ、そのためにはどうすればいいかなぁ、と考えています。
 

●「究極の喜び」とは

 
 ある本に「究極の喜び」について書いてありました、その言葉をそのまま引用します。(※) 
 
= 究極の幸福とは、
   ・人に愛され、
   ・人にほめられ、
   ・人の役に立ち、
   ・人から必要とされること。
  愛されること以外は、働くことによって実現される。=
 
 これ、スゴイ言葉ですよね。
 他者からの許容や認識、つまり、「他人から認められるということ」。心理学的には「承認欲求」というらしいのですが、これを分かりやすい言葉で述べています。
 
 もっとも私は、最初は、「自己満足」で十分だと思っています。問題は、それがずっと続けられるかどうか。自己満足では飽き足らなくなった時にどうするか? ですね。その時に、心の原動力になって幸せを感じるのは、たぶん、他人から認められることであろうな、と思います。
  
 むしろ、それに向かうようなお金の使い方・時間の使い方をすれば喜びが2倍にも3倍にもなるのではないかと、考えています。
 
(※ある本とは、「心がぽかぽかするニュース 2008」(社)日本新聞協会。日本理化学工業会の会長であった大山康弘氏がとある禅僧から聞いた話として、記事が出ていました。)   
 



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