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2019/05/08
メルマガ2013年12月号~京都のFP竹本
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【暮らしとお金のアドバイザー】
ライブリフッド プランニング メルマガニュース
(2013年12月号)
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12月になりました。
大掃除に、年賀状、クリスマスに、冬の節電、特定秘密法案、遅れ気味の税制大綱に不正経理隠蔽の放火事件(←老人ホームに大使館)といろいろ書きたいことはあるのですが、やっぱり大転換の農業政策=5年後の減反廃止! 今月号は、お米特集です。
やっぱり、日本人は、おにぎりに雑炊ですよね~
【今月の目次】
●減反政策、見直し決定
・・・・実は農政族が反対しない理由があった
●JA全農が、ビバリーヒルズに和食レストラン
●コメの関税率 778%が、280%に訂正された(農水省)
●コメ偽装、三瀧商事のジャパンゼネラル破産 負債69億円
●5年後の農業に求められるもの
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◆減反政策、見直し決定・・実は農政族が反対しない理由があった
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米あまりによる価格下落を防止するために行われていた減反政策(生産調整)の転換、40年以上続いた政策の大転換です。
まず、減反政策のまとめです。
1)調整に応じていた農家への補助金、10アール(10a)あたり15000円の補助金を半減2018年度をめどに廃止。(現行で3千数百億円の予算)
2)あらたに「日本型直接支払い制度」などの補助金
日本型直接支払い制度=農地維持支払い・資源向上支払い
(農地のうち9割が地域が対象になる予定。予算規模は6000億円。)
3)主食用米から飼料用米への転作を促す補助金を、現行の10a当たり
8万円から最大10万5000円に増額
とりあえず、農家を説得することに終始した政策ですね。おそらく数年間は農家の所得は増えるでしょう(減反廃止でマイナス3000億円、日本型なんとかでプラス6000億円ですから)。
2)の補足説明です。日本型直接支払い制度には、次の補助金が出る予定
農地維持;災害防止・環境保全機能として農地を維持することに補助金
資源向上;水路や農道を補修・景観をよくすることに出る補助金
1)と3)を見ると、今後、飼料用米が増えるかも知れません。
おそらく、これが狙いでしょう。
まずは、農家を説得して、飼料用で作れば今より儲かるとささやく。
でも、すぐに、飼料用の米が暴落する=国際価格と同じ水準にまで落ちる。
あとは知らんよ、、、、って。
ブランド米で、成り立つ米農家が生き残る。
適当に「田んぼあるし、米でも作っとこう」なんていう農家は壊滅させる。そんな気がします。
5年後以降どうなっているか? 農業が大きく変わっていることでしょう。
続きは最後の項目で。。。。
(どうでもいいけど、10a=1000平方m。SI単位で報道する必要はないのかな?
1アールと言われてもなかなかピンときません。)
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◆JA全農が、ビバリーヒルズに和食レストラン
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ビックリしたニュースがこれ。
JA全農が来年、ロサンゼルス近郊のビバリーヒルズに和食レストラン
和食文化の発信!
日本の成長戦略、クールジャパンにも入っています。
これから期待できる産業です。日本食は文化遺産にもなりましたし、季節ごとに食材を楽しむ文化、豊作を願うしきたりや祭りなどの文化、京料理は芸術の域だと思いますし、各地の郷土料理もそれぞれ文化が宿っています。
これからの成長分野だと、私は思っています。
JAが攻めの出店、それもビバリーヒルズという高級住宅街でというのは、ある意味、日本のフラッグシップになってくれるんじゃないかと期待しています。
(ビックリしたのは、全農という点です。これが外食チェーン店とかだったら全然ビックリしていません。)
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◆コメの関税率 778%が、280%に訂正された(農水省)
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これも、ビックリしたニュース。日経11/15日の新聞から。
日本の米は、海外と比べて6倍も7倍も8倍も高いと言われていたのに、実は3倍高いだけだった。(それでも高いけど)
TPP反対!で農家さんとかが「1/6の値段の米がやって来る、競争になる」
なんて言っていましたが、そうではなかったというニュースであります。
日本にコメを輸入する場合、1キロあたり341円の関税が掛かっています。で、2005年に調査した時には、国際価格は1キロ44円だったので、778%
でも今の国際価格は122円、なので280%。国際価格の急騰です。
2005年 44+341=385円
2012年 122+341=463円
日本の米は、10トン取引時の米穀相場より換算すると、
北海道きらら397 237円/キロ
あきたこまち 312円/キロ
新潟コシヒカリ 446円/キロ
TPPでは、関税率が注目されていますから、影響を与えそうです。
しかしまあ、これまで黙っていたのか、農水省?
「1/6の値段の米がやって来る」っていうニュースを散々見たけど、あれ見て農水省のコメ担当者、どう感じていたのだろう? 国際価格を知らないはずはないし。
最近、日本の高級果物などが、海外富裕層に人気が出てきていて、出荷できている所を見ると、日本のコメも安全性・信頼性・味覚から十分競争力が出てくるような気がします。むしろ、お魚の乱獲・漁場の取り合いが起こってきている現状のように、新潟コシヒカリは日本人の庶民では手が届かないことになるかも
・・・これは無いか? コメは今、余ってきているし。
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◆コメ偽装、三瀧商事のジャパンゼネラル破産 負債69億円
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「コメ・ロンダリング」と言われた三重県の三瀧商事のコメ偽装事件。
(ホテルの食材偽装で、このニュースはすっかり影が薄くなりました(^_^;) )
中国米や加工用米を偽装して、おにぎりや弁当用に出荷していた三瀧商事。
明治創業の老舗企業でしたが、すでに10月に解散しています。
で、この輸入部門の子会社であったジャパンゼネラルが69億円の負債を抱えて倒産。
三瀧商事の売上げが直近、80億円ほど。
そこそこ歴史のある中堅企業が、自爆してしまったような・・・
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◆5年後の農業に求められるもの
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減反=作りたくても作れない、と言う農家がこれからは作れるようになる、即ち、やる気のある農家、若手の参入、の道筋ができた! これは評価できると思います。
しかし、ちまちま先祖伝来の田んぼを守っている。しかも兼業農家、こういう零細農家にとっては、厳しいでしょう。そういう農家に対して5年間はちょっと短すぎる感じがします。(田んぼを畑に変える、とか簡単にはできませんから)
そしてもう一つ、避けては通れないのが、高齢化問題。
現在の農業年齢は約70歳。私の実家の奈良では、定年後に農業へ転職? という方が結構おられます。今までだと、とりあえず作れば多少の収入にはなるし。この多少の収入のために多くの補助金があったわけですがこれが無くなる。5年後どうなっているか分かりません。
そして、さらに高齢化が進めば耕作放棄。現状でも、いくつか見掛けます。
だから今本当に欲しい施策は、「農地を貸し出す制度」じゃないかと思います。
所有権はそのままに、生産を委託して、収益を分けあう仕組み。一部の自治体ではすでに取り組みがなされているようですが、この仕組みを公的にして、作りたい若者に簡単に貸し出せる制度が必要なのだと思います。
丁度、賃貸不動産のオーナーと同じ。収益物件としての農地とその流通(賃貸流通)
この仕組みが5年間でできるか? というとちょっと無理な気がします。
※現在は、個別個別に、企業や農業法人に貸し出す契約が主流です。
これをもっと活性化できる仕組みが欲しい。
そしてもう一つ、これは私の個人的な意見。「棚田」です。
日本型直接支払い制度は、この棚田を含め、山間地で地形的に大規模化が無理な田んぼをどうやって残すかという観点でできたものだと思いますが、将来的な文化としての棚田、、、、個人的には残して欲しい。でもそうすると、昔の農政族議員のような公共事の予算が復活することもあり得ますね。
個人的には残して欲しいけど、だからといって無節操に予算を投入するのもどうかと思う。、、、うまい解決策が見つかりません。(地区を限定すれば良いんだろうけど、それすると絶対まとまらないし。)
とりあえず、5年間の移行措置、その後はこれから考える。で、補助金の規模を縮小
しつつ、TPPも見据えつつ、場合によってはさらに5年延長、みたいな感じになるかも
しれません。
それでも、若手参入の道筋ができつつあると言うこと、全農も攻めの姿勢を見せてきたこと、大きな転換点です。ひょっとしたら、工業製品と同じくらい農産物輸出国になってくれたら、、、嬉しいな。
資源のない国でどうやって外貨を稼ぐか? とても大事な視点です。
5年では無理としても、農地レンタル業、活性化することを願います。
お金で買えない物の一つが「信用」ですね。最近の偽装事件! 本当にもうって感じ。
で、会社の信用って、過去の財産でしょうか? 未来の財産でしょうか?
実績があるという過去の積み重ねで信用があるとすれば過去の財産の感じがするかもしれません、でも、無くなる時は一瞬。そういう点では「未来の財産の預かり物が信用なのだ」と、、、、、誰がいつ言っていたのかなぁ。
確か15年くらい前、企業のトップがぺこぺこ頭さげるのが始まった頃に、誰かが言っいたのが「未来からの預かり物」。
人間ってなかなか成長しないものですね~。
それでは皆様、おいしいお米を食べながら、年末年始を楽しくお過ごし下さいませ。
コタツに入って、お餅やおかきでお正月♪ もーいーくつ寝ーると~ ですね。
今年も一年ありがとうございました。
良い年を迎えられますように。┌(_ _)┐
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ライブリフッド・プランニング (竹本隆之)
http://www.livelihood.jp/
〒616-8106 京都市右京区太秦森ヶ西町18-2-406
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